FHF06 薄膜熱流センサ

高温対応薄膜熱流センサ250℃まで使用可能

薄膜熱流センサ FHFシリーズは、組み込まれた対象物または取り付けられた対象物を通過する熱流束を計測し、W/m2(ワット毎平方メートル)の単位で表します。内部の受感部はサーモパイル(熱電錐=熱電対の集まり)でできており、センサの裏と表の温度差により発生する小さな電圧出力から、センサ固有の係数を掛けることで熱流へと変換します。

FHF06も従来モデルのFHF05と同様に柔軟性があり、T型熱電対が一体になっており、熱伝導率への依存を減らすためのサーマルスプレイダー*を備えています。

また、FHF06は接着剤を使わずにすべてポリイミドで構成する設計により従来のFHF05モデルの継続使用可能温度上限120℃を大きく上回る250℃までの環境での継続使用を実現しました。これまでより様々な分野での活用が見込まれ、薄膜熱流センサFHFシリーズは熱流計測を検討している方々にとって、さらに最適なセンサとなっています。

仕様
計測項目
  • 熱流束 , 温度
計測範囲
  • (-20 to +20) x 10³ W/m²
製品についてのご質問

仕様

計測項目
  • 熱流束 , 温度
温度センサ
  • T型 熱電対 , IEC 60584-1:2013 class 2 *
サーマルスプレイダー
  • 内蔵
最小曲げ半径
  • 7.5 x 10⁻³ m
ケーブル耐荷重量
  • < 1.6 kg
感部サイズ (wxb)
  • (25 x 50) x 10⁻³ m
センサ熱抵抗
  • 12 × 10⁻⁴ K/(W/㎡)
センサ厚さ
  • 0.38×10⁻³m
校正の不確かさ
  • ± 5% (k = 2)
計測範囲
  • (-20 to +20) x 10³ W/m²
感度係数 (典型値)
  • 5 x 10⁻⁶ V/(W/m²)
表裏誤差
  • < 2%
温度範囲:
継続使用 **
  • -70 ~ +250 °C
ケーブル
  • -70 ~ +250 °C
コネクタブロック
  • -70 ~ +250 °C
ケーブル端のラベル
  • -40 ~ +120 °C
IP等級
  • IP67 ***
定格動作圧力範囲
  • < 25 bar
ケーブル長
  • 2 m
オプション
  • 5m or 10m ケーブル, 追加ケーブル, ケーブルなし  ****
*
  • 温度計測不確かさ:± 2.5 or 0.0075 × T °C 詳細はマニュアル参照
**
  • -160℃以下でお使いの場合お問い合わせください
***
  • 継続的な水中での使用は推奨いたしません
****
  • ケーブルやコネクタブロックのないセンサー単体であれば、真空での使用が可能な場合があります
オプション
  • 5m or 10m ケーブル
  • 2, 5 or 10m 追加ケーブル
  • センサホイルのみ, ケーブルなし, コネクタブロックなし
マニュアル & ダウンロード

詳細

計測原理

熱流センサはそれ自身を通過する熱流束を計測します。熱流束はW/m2の単位で表現されます。FHFシリーズはセンサが貼り付けられた場所の代表的な熱量を出力します。

FHFシリーズの感部はサーモパイル(熱電錐=熱電対の集まり)でできています。サーモパイルはセンサの表と裏の温度差を計測します。FHFシリーズは電源を必要としないパッシブセンサであり、表と裏の温度差は通常非常に小さいために小さな電圧出力となります。センサには固有の係数がつけられていて、出力された電圧に係数を掛けることで熱流へ変換できます。

異種金属で構成される熱電対が大量に埋め込まれています(①、②)。一つの熱電対はセンサの表と裏にある温接点と冷接点の温度差に従った電圧を発生します(④、⑤)。直列接続された熱電対により信号が増幅されます。定常状態では熱流束(⑥)はセンサの表と裏の温度差とセンサ本体の熱伝導率(③)と比例関係になります。

取付例

FHFシリーズは高い柔軟性を持ち、半径7.5mmまで曲げることができます。

取付方法

正しい計測のために計測対象とセンサ間には空気が入らないようにしてください。
①熱伝導性両面テープを用いて取り付ける。
②熱伝導性グリスを塗り、上から熱伝導性テープで固定する。
のいずれかをおすすめします。熱伝導性テープはガードバンド部分にのみ最低限の量を貼り付けるようにしてください。また、お使いの条件に合わせて適切な製品を選択してください。

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よくあるご質問

テープやグリスは販売していますか?

センサに圧力をかけても問題ありませんか?

温度補正は必要ですか?

温度計はどこにありますか?

防爆対応品でしょうか?

校正証明書は付属しますか?

貼り付けた場所に温度ムラがある場合の出力はどうなりますか?

推奨ロガー以外に適合するロガーはどのようなものがありますか?

半導体タイプの熱流センサとの違いは何ですか?

校正の推奨頻度は?

自分で校正することは可能ですか?

デモ品はありますか?

レンタル品はありますか?

FHF06 薄膜熱流センサ
FHF06 薄膜熱流センサ
  • 継続使用における250℃までの耐高温性
  • 柔軟性 (曲げ半径 ≥ 7.5 x 10⁻³ m)
  • 低熱抵抗
  • 高速応答速度
  • T型熱電対内蔵
  • センサとケーブル間の負担緩和としても機能するコネクタブロックを含む堅牢性
  • 屋外での使用には必須のIP保護等級 IP67
  • 熱伝導率依存性低減のための一体型サーマルスプレイダー
  • 真空環境での使用(センサ部のみ)
製品についてのご質問